ドキュメンタリー 脱北者たち

脱北者たち 大阪・八尾に生きて・・・


1959年『地上の楽園』と宣伝した帰国事業で北朝鮮に渡ったものの、食糧不足や政治的弾圧に絶望して脱北した在日朝鮮人や日本人妻たちの話。


大抵の方は脱北後中国に渡り、日本に帰国しています。脱北は命がけ。中には捕まって拷問を受けた人も。背中の傷が生々しかったです。
日本総領時館に逃げ込む過去映像が流れてましたが、思い出しましたよー。あれは怖かった。

七年前に帰国した脱北者「今でこそ日本語教室があるが登場はそんなものなくて ほったらかし」とボロボロになった辞書を見せてくれた。独学でこんなに日本語上手に…すごい。

息子を連れ脱北したオーさん一家がクローズアップ。
脱北者へ救いの手を差し伸べる山本先生。オーさん一家に住むところの仲介をし引っ越しもお手伝い。家具は先輩脱北者がプレゼント。
山本先生は働き口を探してきたり(オーさん息子は断っていた…)日本語教室を案内したり「生活するには農業というテも」と見学に連れ出したりと親身になってくれます。北では農業は追放された者が多く就く仕事なんだそうで、国の見解の違いを理解してもらうのも大変そう。

「まずは日本語を学んで社会の仕組みを覚えてから(仕事を)」という山本先生に早く自立をしたいと不満を抱くオーさん。
「日本に来れば家も生活保護ももらえると中国でみんな言ってた」
エーヲイヲイと思っていたら先輩脱北者の方が変わりに熱弁してくれました。だが、残念なことに熱弁は伝わらず…。オーさんは脱北者の集いにも日本語教室にも現れず孤立していきます。

心配した山本先生はオーさん一家のもとを訪ねます。
「60歳でも仕事があると思ってた」「日本語がわからない。後悔している」
胸のうちを激白するオーさん夫妻。
そして山本先生の気持ちを理解し、日本語教室にも通い出し、息子の仕事先も見つかって…。


北朝鮮びっくりですね…一人が何かしでかすと家族親族もろとも政治犯収容所(←伝染病蔓延してる衛生状態でここもすごい)ゆきだとか、生き延びるためには国に従わねばならず…エリートだった脱北者は、餓死者の死体を片付ける学生を見張る役割をしいて、洗脳されロボットのように死体を処理していたと…。聞くだけでもゾッとしますね。
農業見学のときに「あっこれは食べられる!」と農道に生えていた草(一見雑草)を食用であることを見分けていたのがまたすごい。
ナレーターも脱北者の女性がしていて、考えさせられるものがあります。