本 待賢門院たまこの生涯

『待賢門院たまこ(ケータイで漢字が出ないんでカンベンな!)の生涯』

待賢門院マイブームだった時に購入した本です。

一言で言うとたまこさま総受?本です。
年はイッてるけど権力者の法皇さまには厚遇され、その孫である夫の君は温厚な若者。臥せがちなたまこに里帰りの許可を頻繁にさせてくれる優しいお方♪法皇さまに地位・名誉とも確立され何不自由ない宮廷生活(←大河もコレをベースにしてるのか?)栄華の絶頂。
白河法皇の注ぐ愛情は異常で、コレ絶対帝っていうか新院怪しむだろーってレベル。法皇→←たまちゃん←帝の図式で、第一皇子は法皇のお子さん確定しちゃってます。
法皇が亡くなった後は夫の君に冷遇されず、直後入内した皇后よりお渡り多く、断然扱い良し!熊野詣にも一緒に何度も行ってるよ!愛の結晶の宮たちを引き連れて家族旅行もしてるし!最愛の姫宮が病の時は三本川の字でおやすみになったり(←これはいい話)と家族愛エピ満載。
新院は好色な方ではなかったが、お若く健康体であったから多少の浮気は男として至極自然なこと!法皇亡き後にあまた女人を侍らせたのはタガが外れたのではなーい!
という内容です。

美福門院がらみで出家ののちは、何不自由なく生きてきた待賢門院にとっては非常に寂しい晩年なのだが。
優しい子供たちに囲まれ、法皇(夫)さまもやって来たりお会いすることもあったし、決して見捨てられた古女房ではなーい!この頃の顕仁・雅仁親王たちの兄弟仲はベタベタで、法皇さまとも交流がありありで、火事でお家が焼けちゃったときは法皇さまがお見舞に!どーだ!
といわんばかりな、暗くなりがちなところも明るめな?内容になってます。女御(忠通姉)が入内したとき嫉妬し対抗心バリバリだったらしいです。…大河と大違いだ。


待賢門院お隠れの後は、側近の女房たちとともに西行法師も大いに悲しんだ。夫の法皇さまはというと、喪に服さない女院の異母兄を見咎めたり、営まれる月忌には病気でない限り皆勤賞!法皇の晩年に行われた追善供養には美福門院さまもご一緒に御幸。わだかまりナッシング!な美福門院さまはそことなく大河のアレを彷彿させるなぁ。法皇さまは待賢門院腹の院や宮たちと美福門院との間が円滑になるよう尽力したそうな。いい人だ…。

悪左府頼長は待賢門院さま寄りだった…という、いかにたまちゃんがみんなから大事にされたかが書かれてあります。たまちゃん総受がお好きな方は買って損はない?かもです。忠通はオヤジから『あの女には気をつけろ』って言われてたのか姉の入内を阻止されていたためか、たまちゃんには冷淡だったみたいですねー因縁を感じるなぁ。美福門院と強力タッグを組む策士っぷりは見事です。


嫁父に遠慮して怯える婿の立場である鳥羽の帝は、それと同時に嫁父は実の祖父なんだもんな。とーちゃんかーちゃんの面影もない帝にとって権力者でもある祖父は絶対的な存在だったのだろう。若い頃はじいちゃんに抑圧されてストレス相当だったろうに、温厚でいい人だったんだなぁ…。

ちなみに白河法皇、大河ではトンデモ悪な方ですけど好きですよ。禁忌を犯し后を愛した話や、その間の愛娘を亡くし悲観に暮れ出家した話とか、人間くさいところがたまらんです。